お金・税金

雑所得と事業所得の違い|副業の所得はどちらに当たる?判断の目安を整理

この記事のポイント
  • 事業所得は、事業を営んでいる人のその事業から生じる所得
  • 雑所得は、ほかの9種類の所得のどれにも当たらない所得。副業の原稿料などが例に挙がっている
  • 事業所得なら青色申告や損益通算が使えるが、雑所得では使えない
  • 判断の目安は、規模・継続性・帳簿をつけているかなど、実態で総合的に判断される

そもそも所得は10種類に分かれる

所得税では、所得をその性質によって10種類に分けています(利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑)。会社員の給料は「給与所得」ですが、副業で得た報酬は、内容によって「事業所得」か「雑所得」になるのが一般的です。

それぞれの定義

事業所得

国税庁のタックスアンサー(No.1350)では、事業所得は「農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得」と説明されています。

雑所得

雑所得は、ほかのどの所得にも当たらない所得です。タックスアンサー(No.1500)では、例として公的年金等のほか、「副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)」が挙げられています。副業のうち、営利を目的とした継続的なものは「業務に係る雑所得」とされます。

税金面での主な違い

事業所得雑所得
計算方法総収入金額 − 必要経費総収入金額 − 必要経費(業務に係るもの)
青色申告使える(特別控除 最高65万円など)使えない
赤字の扱い給与所得など他の所得と損益通算できる他の所得と損益通算できない
赤字の繰越し青色申告なら翌年以降に繰り越せるできない

事業所得のほうが有利な点が多いため、「事業所得として申告したい」と考える人は多いです。ただし、区分は申告する人が自由に選べるものではなく、実態で判断されます。

どちらに当たるかの判断の目安

事業に当たるかどうかは、一般に次のような点を総合的に見て判断されます。

  • 自分の責任とリスクで、営利を目的として行っているか
  • 継続的・反復的に行っているか
  • 社会通念上、事業といえる規模か(収入の規模、かけている時間など)
  • 取引を帳簿に記録し、書類を保存しているか

国税庁は、帳簿書類の保存の有無も判断の要素の一つとして示しています。日ごろから取引を記録し、書類を保存しておくことは、所得区分を判断するうえでも大切です。

「会社員の副業だから必ず雑所得」「開業届を出したから必ず事業所得」というわけではありません。最終的には実態で判断されるため、判断に迷う場合は税務署や税理士に相談してください。

雑所得の場合に求められる書類の保存

令和4年分以後、業務に係る雑所得がある人で、前々年の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える場合は、請求書や領収書などの「現金預金取引等関係書類」を保存する必要があります。300万円以下の人でも、申告の根拠になる記録は残しておくのが安心です。

まとめ

  • 副業の所得は、実態に応じて事業所得か雑所得に区分される
  • 事業所得なら青色申告や損益通算が使えるが、雑所得では使えない
  • 帳簿をつけて書類を保存しておくことが、どちらの場合も基本になる

関連記事:青色申告と白色申告の違い / 開業届とは?

この記事は 2026年10月時点の公開情報(国税庁タックスアンサー 令和8年4月1日現在)にもとづく一般的な解説です。ご自身のケースは税務署や税理士にご確認ください。

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